コラム

プレイングマネージャーになるべきか。

投稿日:2015年9月26日 更新日:

おはようございます。

高石です。

先日、前職の後輩と飲みにいったのですが、そのときに聞かれたこと。
「プレイングマネージャーになるべきなのか。」

「プレイングマネージャー」つまり実務をしながら、マネジメント(管理)をする人が必要かということですね。
営業チームなら営業をしながら営業メンバのマネジメントをする人、
エンジニアチームなら開発をしながらそのメンバのマネジメントをする人のことです。

前職のときに課長代理という役職(課長になる前の職)があったのですが、その役職に昇進したときの研修では「課長代理はプレイングマネージャーであれ」ということを再三言われたのを覚えています。
課長よりも現場に近い位置で、マネジメントをこなしながら実務もこなす要員であれ、ということですね。

さて本題です。

プレイングマネージャーになるべきなのか。

私がその時、後輩に回答した内容は「なれるならなればいい。ただ必須ではない。本当に必要なのはプレイングリーダーかマネージングリーダーだ!」です。
プレイングマネージャだからといって市場価値が必ずしも高いというわけではないからです。
(リーダーについては後述します。)

プレイングマネジャーには、「プレーヤー」としての個人の目標と、「マネジャー」としてのチームの目標を、共に達成することが求められます。
この2つの目標達成のために必要とされる「スキル」はそれぞれ異なりますが、どちらもあくまで「スキル」です。
「プレーヤー」としてのスキルは、エンジニアであれば設計力だったり、開発力だったり、営業であれば営業力だったり、実務をこなす上で必要なものです。
一方、「マネージャー」としてのスキルには、チーム全体の戦略を踏まえて、すべてのリソースを管理し、本質的な問題を解決したり、分析したりするというスキルです。あくまでこれもスキルです。つまり、設計スキルや、営業スキル、プログラミングスキルと同列のものです。
(マネージャというと偉いイメージがあるがそうではなく、ただ、マネージメントスキルを持った人(マネージメントという役割を与えられた人)であり、立場が上の人ではありません。)

どちらもチームには必要な能力です。

このチームには必要なそれぞれの能力を、どちらも別々に持った人材が抱えられる組織であれば、プレイングマネージャーは不要だと思います。そのチームではプレイングマネージャの価値は低くなります。
大きな組織で役割分担をしないと仕事が回らないようなところであれば、プレイヤーとマネージャーは分ければ良いという話です。

逆に小さい組織で、どちらのスキルも個別に持った人を抱えられるような組織でなければ、プレイングマネージャーが必要で、プレイングマネージャーを雇ったり育成していかなければいけません。プレイングマネージャの価値は高まります。

例えば100人、200人のプロジェクトであれば役割分担もできると思いますが、2-3人のプロジェクトであれば、どちらもこなせないとプロジェクトは成り立ちません。

当然ながら、スキルも需要と供給で市場価値があがりますので、どの組織に属すか、属していきたいかで必要なスキルの市場価値が高まっていくことになります。

実作業ができないとマネージメントができないということはありません。
知っておいた方がマネジメント上の判断スピードが早くなるかもしれませんが、マネージメントスキルを習得する上で実作業の知識が必須知識ではありません。
組織側(人材調達をする側からすると)どちらのスキルもバランスよく用意できればどちらでもよいということです。

本当に求められることはリーダーシップ

私が思うに、本当に必要なのは「マネジメントもできるプレイヤー」や、「プレイしながらマネージメントをする人」ではなく、「プレイングリーダー」、「マネージングリーダー」であると思います。

リーダーは「自ら目的(ビジョン)を定義」し、「自発的な行動」を促す必要があります。

「マネージャー」は「管理」という組織に必要な一つのスキルを発揮する必要がありますが、「リーダー」は誰かが発揮すればいいというものではなく、すべての人が発揮すべきものです。

マネージャーだけがリーダシップを発揮すればよいというものではありません。プレイヤーであってもリーダーシップを発揮する必要があります。
プレイヤーであっても、自分を中心に自分の見える範囲でプロとして、目的(ビジョン)を定義し行動すべきです。
リーダーシップを発揮できないプレイヤーはプロではありません。

ということで、「プレイングマネージャーになるべきなのか。」という後輩の質問に対する私なりの回答のまとめです。

まとめ (プレイングマネージャーになるべきなのか。)

チームでは「プレイングマネージャー」が必要なのではなく、「プレイ」できる能力と、「マネジメント」できる能力が必要。
それらの能力が別で用意できるチームであればなる必要はいし、少人数チームでどちらもこなす必要があれば、なる必要がある。いなければ育成するか外部から調達する必要がある。

ただ、本当に必要なのは、「リーダーシップ」。
「プレイングリーダー」、「マネージングリーダー」には絶対になるべき。

というのが私なりの回答でした。

酔ってたけど後輩に伝わったかな…?

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